「研究職から、まったく違う仕事へ転職できる?」
異業種に興味があっても、**「研究しかしてこなかった自分に何ができる?」**と不安になることがあります。
でも、転職先へ持っていけるのは専門知識だけではありません。
この記事では、研究職から異業種へ転職するときの強みの見つけ方と、仕事の選び方を紹介します。
研究職から異業種への転職はできる?
研究職から異業種へ行くと考えると、
「これまでの経験が全部リセットされる」
ように感じるかもしれません。
でも、キャリアチェンジは必ずしもゼロからのスタートではありません。
研究職では、
- 問題を見つける
- 仮説を立てる
- 情報を集める
- データを分析する
- 結果を解釈する
- 相手に説明する
- プロジェクトを進める
という仕事を繰り返しています。
こうした能力は、研究職以外でも使われています。
💭 研究者のモヤモヤ
でも、求人を見ると「○○業界経験3年以上」ばかり。やっぱり異業種転職は難しいのでしょうか?
すべての求人に応募できるわけではありません。
ただ、「業界経験がない=自分の経験に価値がない」でもありません。
まずは、今持っている経験の中で何が別の仕事にも持っていけるのかを整理することから始めます。
「専門知識」と「持ち運べるスキル」を分ける
研究経験を整理するときは、
専門知識と、持ち運べるスキルを分けて考える
のがおすすめです。
専門知識
たとえば、
- 疾患領域の知識
- 実験技術
- 特定の解析手法
- 特定分野の論文知識
などです。
持ち運べるスキル
一方、
- 論理的思考
- 仮説構築
- データ分析
- 情報収集
- プレゼンテーション
- プロジェクト管理
- 問題解決
- 英語でのコミュニケーション
などは、職種が変わっても活かせる可能性があります。
🌿 Marinのひとこと
キャリアチェンジでは、**「自分は何を知っている?」だけではなく、「自分は何ができる?」**を考えることが大切です。
研究経験を「企業で伝わる言葉」に翻訳する
研究者の職務経歴書で起こりやすいのが、
研究内容の説明が長くなりすぎること。
もちろん専門職なら、研究内容そのものが重要な場合もあります。
でも異業種へ行くほど、
「その研究を通して、あなたは何をしたのか?」
の方が重要になります。
たとえば、
「○○タンパク質について研究した」
だけではなく、
「先行研究を分析して課題を特定し、仮説を構築。実験計画からデータ解析まで主体的に進めた」
と考えてみます。
同じ経験でも、伝わる能力が変わります。
研究職から考えられるキャリアチェンジ
研究職からの転職先は、一つではありません。
たとえば、研究経験や専門性によって、
- 事業開発
- メディカル
- 薬事
- 知的財産
- 新規事業
- コンサルティング
- サイエンスコミュニケーション
- 教育
- スタートアップ
など、さまざまな方向を考えられます。
ただし、
「研究者ならこの仕事がおすすめ」
という一つの答えがあるわけではありません。
同じ研究者でも、
人と話すのが好きな人。
データを分析するのが好きな人。
新しいアイデアを考えるのが好きな人。
一つの専門領域を深く追究するのが好きな人。
それぞれ向いている方向は違います。
💭 研究者のモヤモヤ
選択肢が多すぎて、逆に何を選べばいいかわかりません。
🌿 Marinのひとこと
職種名から選ぶ前に、**「研究生活の中で、自分は何をしている時間が一番好きだった?」**と考えてみてください。
異業種へ行くなら「何を捨てるか」ではなく「何を持っていくか」
異業種への転職を考えると、
「専門を捨てる」
「研究を諦める」
という感覚になりやすいものです。
でも、すべてを捨てる必要はありません。
たとえば、
研究そのものはしないけれど、科学的な専門性は使う。
専門分野は変わるけれど、分析力を使う。
実験はしないけれど、科学とビジネスの両方に関わる。
そんな働き方もあります。
キャリアチェンジを、
「何を捨てるか」ではなく、「何を次に持っていくか」
から考えてみます。
未経験の仕事に転職する前に確認したい3つのこと
気になる仕事が見つかったら、次の3つを確認します。
1. その仕事では何が求められている?
求人票を複数見て、共通して求められる経験やスキルを書き出します。
2. 自分の経験と重なる部分はどこ?
完全一致する必要はありません。
研究経験の中から、求められる能力と重なる部分を探します。
3. 足りないものは何?
足りない経験がわかったら、
- 勉強する
- 人に話を聞く
- 関連する仕事を経験する
- 応募しながら学ぶ
など、次の行動を考えられます。
「未経験だから無理」で終わらせず、現在地と必要なものの差を見る。
これだけでも、キャリアチェンジはかなり具体的になります。
私自身も「専門性をどう使うか」を考えてきた
私自身、PhDを取得し、製薬会社での創薬研究やHarvard Medical Schoolでの海外研究など、異なる環境を経験してきました。
その中で感じるのは、
同じ専門性でも、環境が変われば使い方も変わる
ということです。
研究経験は、
「研究者になるためだけの経験」
ではありません。
問題を考える力。
情報を集める力。
データを見る力。
人に伝える力。
未知のテーマを学ぶ力。
こうした経験も、自分のキャリア資産です。
🌿 Marinのひとこと
キャリアチェンジは、過去をリセットすることではありません。これまでの経験を、次の場所でどう使うかを考えることです。
研究職から異業種へ行きたいと思ったら
いきなり転職先を一つに決めなくても大丈夫です。
まずは、
- 研究で身につけたスキルを10個書く
- 興味のある仕事を3つ探す
- 求人をそれぞれ5件読んでみる
ここから始めてみてください。
求人を読むだけでも、
「この経験は使えそう」
「ここはスキルが足りない」
「思っていた仕事内容と違った」
といったことが見えてきます。
専門性を武器に、もっと自由にキャリアを選ぶ。
Marin Careerでは、研究職・博士を含む専門職の方に向けて、専門性の活かし方やキャリアチェンジについて発信しています。
「このままでいい?」から、自分らしい次のキャリアへ。
異業種への転職も、数ある選択肢のひとつです。
「そもそも私は、これからどんなキャリアにしたいんだろう?」というところから考え直したくなったら、こちらの記事に戻ってみてください。


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