研究職を辞めたいと思ったら|転職する前に考えたい5つのこと

boston.1 漫画

「もう研究職を辞めたい」

そう思っても、**「ここまで研究してきたのに……」**と動けなくなることがあります。

でも、今すぐ「辞める・続ける」を決める必要はありません。

まずは、自分が本当に変えたいものは何なのかを整理してみましょう。

「研究職を辞めたい」の理由を分解する

一言で「研究職を辞めたい」といっても、その理由は人によって違います。

たとえば、

  • 研究テーマに興味を持てなくなった
  • 成果が出ず、評価されない
  • 給与や待遇に不満がある
  • 任期があり将来が不安
  • 働き方を変えたい
  • 上司や職場の人間関係が合わない
  • もっと社会に近い仕事がしたい
  • 研究以外の仕事にも挑戦してみたい

など。

💭 研究者のモヤモヤ

研究職を辞めたい気持ちはある。でも、何がこんなに嫌なのか、自分でもよくわからない。

そんなときは、

「研究職を辞めたい」ではなく、「研究職の何を辞めたい?」

と考えてみてください。

研究そのもの。

今の職場。

今の研究テーマ。

働き方。

待遇。

将来への不安。

大きなモヤモヤを小さく分解すると、変えたいものが少しずつ見えてきます。

🌿 Marinのひとこと

「辞めたい」は結論ではなく、今のキャリアのどこかを変えたいというサインかもしれません。まずは「何を変えたい?」から考えてみましょう。

研究が嫌?それとも今の環境が嫌?

次に考えたいのが、

「研究そのものから離れたいのか?」

ということです。

ここは、研究職からの転職を考えるうえで大きな分かれ道になります。

研究そのものは好きな場合

実験や研究そのものは好き。

でも、

  • 今の研究テーマが合わない
  • 上司との関係がつらい
  • 待遇に納得できない
  • 今の組織では成長できない
  • 働き方を変えたい

という場合。

このケースなら、研究職そのものを辞めなくても、環境を変えることで解決できる可能性があります。

別の研究室へ移る。

企業の研究職へ行く。

別の会社の研究開発へ転職する。

研究テーマを変える。

そんな選択肢もあります。

研究という仕事から離れたい場合

一方で、

  • 実験中心の仕事を続けたくない
  • もっと人と関わりたい
  • ビジネスにも関わってみたい
  • 研究成果を社会につなげる仕事がしたい
  • 違うスキルを身につけたい

という気持ちが強いなら、研究職以外へキャリアを広げることも考えられます。

「今の研究職を辞めたい」と「研究そのものを辞めたい」は、同じではありません。

研究職を辞めたら「もったいない」?

💭 研究者のモヤモヤ

博士号まで取って研究を続けてきたのに、辞めたら今までの努力が無駄になりませんか?

研究を長く続けてきた人ほど、この不安は大きくなります。

でも、研究職を離れたからといって、研究で身につけたものまでなくなるわけではありません。

研究を通して、

  • 仮説を立てる力
  • 情報を集めて整理する力
  • データを分析する力
  • 論理的に考える力
  • 失敗の原因を分析する力
  • 専門的な内容を説明する力
  • 長期的なプロジェクトを進める力

などを身につけています。

こうした力は、研究室の外でも使えます。

大切なのは、

「研究しかしてこなかった」と考えるのではなく、「研究を通して何ができるようになったか」を考えること。

🌿 Marinのひとこと

キャリアを変えることは、これまでの経験を捨てることではありません。積み上げてきたものを、次はどこで使うかを選び直すことでもあります。

研究職以外には、どんなキャリアがある?

「研究職を辞めたい」と思っても、

「じゃあ、自分には何ができるの?」

というところで止まってしまうことがあります。

でも、科学や研究のバックグラウンドを活かせる仕事は、研究開発だけではありません。

たとえば、製薬・ライフサイエンス領域なら、

  • 事業開発
  • メディカル
  • 薬事
  • 知的財産
  • マーケティング
  • 新規事業
  • サイエンスコミュニケーション

などがあります。

さらに視野を広げれば、

  • コンサルティング
  • 教育
  • スタートアップ
  • 科学に関わるさまざまなビジネス職

なども考えられます。

ここで大切なのは、

「自分の専門分野と完全に一致する仕事」だけを探さないこと。

専門知識そのものを使う仕事もあれば、研究で培った思考力や分析力を使う仕事もあります。

🌿 Marinのひとこと

「研究を辞める=専門性を捨てる」ではありません。 専門性を持ったまま、その使い方を変えるキャリアもあります。

辞める前に「手放したくないもの」も考える

転職を考えていると、どうしても今の仕事の嫌なところに目が向きます。

でも、もう一つ考えてみてほしいことがあります。

「今の仕事で、手放したくないものは何?」

たとえば、

  • 専門性を使えること
  • 研究する時間
  • 仕事の自由度
  • 収入
  • 働く場所
  • 好きな仕事内容
  • 海外とのつながり
  • 今の人間関係
  • ワークライフバランス

など。

💭 研究者のモヤモヤ

研究職は辞めたい。でも、研究や科学そのものから完全に離れるのも寂しい気がします。

その気持ちは、次のキャリアを考える大切なヒントです。

全部を変える必要はありません。

変えたいものは変える。

残したいものは残す。

そして、新しく得たいものを加える。

この3つに分けて考えると、次のキャリアに求める条件が見えやすくなります。

研究職を辞める前に、小さく外の世界を見る

「研究職を辞める」と決断してから動く必要はありません。

まだ迷っている段階でも、

  • 興味のある職種の求人を見る
  • 他職種で求められるスキルを調べる
  • 他業界で働く人の話を聞く
  • 自分の研究経験を棚卸しする
  • 興味のある仕事について勉強する
  • 必要なら新しいスキルを学び始める

といったことはできます。

💭 研究者のモヤモヤ

まだ転職すると決めていないのに、求人を見てもいいのでしょうか?

🌿 Marinのひとこと

もちろんです。情報収集と、転職を決断することは別です。 外を見た結果、「やっぱり研究を続けたい」とわかることだってあります。

実際に外の世界を少し見ると、

「この仕事は思っていたのと違う」

「こんなキャリアがあるんだ」

「意外と自分の経験を活かせそう」

と、新しい情報が入ってきます。

頭の中だけで「辞める・辞めない」を考え続けるより、小さく動きながら考えるのも一つの方法です。

研究職を辞めることは「逃げ」なのか?

研究職を辞めようとすると、

「せっかく博士まで取ったのに」

「ここまで続けたのにもったいない」

「もう少し頑張った方がいいんじゃない?」

と言われることもあるかもしれません。

でも、これまで費やした時間だけを理由に、これからのキャリアを決める必要はありません。

私自身、PhD取得後、製薬会社での創薬研究やHarvard Medical Schoolでの海外研究など、研究を軸に異なる環境を経験してきました。

環境が変わっても、それまでに身につけた知識や経験まで消えるわけではありません。

だからこそ、

「ここまで何年やったから続ける」ではなく、「これからどんなキャリアをつくりたいか」

という視点も持ってみてほしいと思います。

「研究職を辞めたい」と思ったら、まず3つ書いてみる

今すぐ答えを出す必要はありません。

紙やスマホのメモに、まずこの3つを書いてみてください。

1. 変えたいもの

今の研究職の何を変えたい?

2. 残したいもの

研究、専門性、収入、働き方など、次のキャリアにも持っていきたいものは?

3. 得たいもの

次の3年間で、新しく何を得たい?

この3つを整理すると、

「研究職を辞めたい」の奥にある、本当の希望

が少しずつ見えてきます。

転職する。

別の研究職へ移る。

研究以外の職種へ進む。

今の場所でもう少し続ける。

どれか一つだけが正解ではありません。

🌿 Marinのひとこと

「研究職を辞めるべき?」と考える前に、**「私はこれから何を変えて、何を残したい?」**と考えてみてください。

専門性を武器に、もっと自由にキャリアを選ぶ。

Marin Careerでは、研究職・博士を含む専門職の方が、自分の経験や強みを整理し、納得できる次のキャリアを考えるための情報を発信しています。

「このままでいい?」から、自分らしい次のキャリアへ。

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