30代、このまま今の仕事を続けていい?理系・研究職のキャリアに迷ったときに考えたいこと

研究 Career & Life

30代になってから、ときどき考える。

「私、このまま今の仕事を続けるのかな」

仕事が嫌いなわけではない。 辞めたいほどつらいわけでもない。

大学院まで進んで、専門性を身につけて、就職して。 ここまで自分なりに頑張ってきた。

周りから見れば、たぶん順調です。

それなのに、5年後、10年後も今と同じように働いている自分を想像すると、なぜか少し引っかかる。

転職したいのかと聞かれると、それもよくわからない。

今まで積み上げてきたものを手放すのは怖いし、そもそも自分に他の仕事ができるのかもわからない。

でも、「このままでいい」とも言い切れない。

この記事は、そんな人のために書きました。

転職するための記事ではありません。

今の仕事を続けるのか、環境を変えるのか、専門性を別の形で使うのか。

その答えを出す前に、一度考えてみてほしいことがあります。

30代になると、なぜ急にキャリアが気になり始めるのか

20代の頃は、目の前にわかりやすい目標がありました。

大学院を修了する。 博士号を取る。 論文を書く。 就職する。 仕事を覚える。

ひとつ終わると、また次がある。

でも30代になると、その「次」が急に曖昧になります。

仕事には慣れてきた。 できることも増えた。 専門性もついてきた。

だからこそ、

「この先は?」

という問いが出てきます。

昇進する? この専門を極める? 別の会社へ行く? 違う仕事をする? 海外へ行く? それとも、このままでいい?

しかも仕事だけではありません。

収入、住む場所、パートナー、家族、働く時間、自分の時間。

これからの人生について考えることも増えてきます。

だから、仕事そのものに大きな不満がなくても、キャリアに違和感を持つことがあります。

私は、この違和感を無理に消す必要はないと思っています。

むしろ、今まで走ってきたからこそ、一度これからを考えるタイミングなのかもしれません。

「辞めたい」と「変えたい」は、少し違う

最初に考えてみてほしいのが、

今の仕事を辞めたいのか。

それとも、今の仕事の「何か」を変えたいのか。

ということです。

たとえば、

研究は好きだけれど、今の職場が合わない。

仕事内容は嫌いではないけれど、給与を上げたい。

専門性は活かしたいけれど、実験中心の生活をずっと続けるのは違う気がする。

仕事は好きだけれど、もっと海外と関わりたい。

こういう場合、変えたいのは「研究職」そのものではないかもしれません。

会社を変えるだけで解決することもある。

職種を少しずらす方法もある。

専門性を残しながら、違う仕事へ行くこともできます。

逆に、環境にはそれほど不満がないのに、仕事内容そのものに興味を持てなくなっているなら、もう少し大きくキャリアを考え直してもいいかもしれません。

研究職そのものを辞めたい気持ちが強い方は、こちらの記事でもう少し細かく整理しています。

研究職を辞めたいと思ったら|転職する前に考えたい5つのこと

5年後も、今と同じ働き方をしていたい?

「一生やりたい仕事は何?」

と聞かれても、なかなか答えられません。

私も、一生の仕事を今決める必要はないと思っています。

でも、5年後なら少し想像できます。

今と同じような仕事。

今と同じくらいの収入。

今と同じ働き方。

今と似た生活。

その自分を想像してみてください。

「けっこう幸せそう」

と思うでしょうか。

それとも、

「何か違う」

と感じるでしょうか。

ここで大事なのは、立派なキャリアプランを作ることではありません。

自分の反応を見ることです。

もし「何か違う」と思ったなら、次に考えたいのは、

「では、何が違えばいい?」

です。

今のキャリアから、絶対に手放したくないものは?

キャリアに迷うと、つい嫌なところばかり探してしまいます。

でも、私は逆の質問も大切だと思っています。

今の仕事から、なくなったら困るものは何でしょうか。

たとえば、

  • 科学に触れられること
  • 専門性を使えること
  • 自分で考えられること
  • 安定した収入
  • 今の人間関係
  • 柔軟な働き方
  • 社会へのインパクト
  • 海外との接点
  • 好きな場所に住めること
  • プライベートの時間

人によって全然違います。

全部を捨てて、新しいキャリアを始める必要はありません。

「これは残したい」がわかれば、次の仕事を選ぶ基準になります。

「理系だから」「研究者だから」を一度だけ外してみる

専門性を長く積み上げてきた人ほど、

「私は研究者だから」 「私は理系だから」 「博士まで取ったから」

という前提で仕事を選びやすくなります。

それ自体は悪いことではありません。

でも、一度だけ、その肩書きを外して考えてみてください。

もし学位も職種も関係なかったら、どんな仕事に興味がありますか?

人と話す仕事。

何かを企画する仕事。

新しい技術を社会につなげる仕事。

数字を見る仕事。

誰かを育てる仕事。

海外と関わる仕事。

一つの専門を深く追究する仕事。

考えた結果、

「やっぱり研究が好き」

でもいいんです。

それも立派な答えです。

大切なのは、研究職を続けることを最初から唯一の選択肢にしないこと。

研究経験を活かしながら別の仕事へ行く可能性については、こちらにもまとめています。

研究職から異業種へ転職できる?研究経験を活かせる仕事と考え方

「ここまで頑張ったのに」が、選択を難しくする

大学院まで行った。

博士号を取った。

何年も研究した。

専門性を身につけた。

だからこそ、違う仕事へ行くことが怖くなることがあります。

「せっかくここまでやったのに、もったいない」

という気持ちです。

でも、キャリアを変えることは、これまでの経験を消すことではありません。

研究そのものをしなくなっても、

問題を見つける力。

情報を集める力。

仮説を立てる力。

データを見る力。

人に説明する力。

未知のテーマを学ぶ力。

これまで身につけたものまでなくなるわけではありません。

過去を無駄にしないために今の道を続けるのではなく、

「これまで身につけたものを、これからどこで使いたい?」

と考えてみてもいいと思います。

転職するか決める前に、外を見てみる

「転職する」と決めてから求人を見る必要はありません。

むしろ、迷っているときこそ外を見てみます。

気になる求人を読む。

違う仕事をしている人の話を聞く。

他の業界を調べる。

海外の求人を見てみる。

職務経歴書を試しに作ってみる。

そうすると、

「思っていたより今の仕事が好きかもしれない」

と気づくこともあります。

逆に、

「こんな働き方があるなんて知らなかった」

と思うこともあります。

キャリアの選択肢は、知らなければ選べません。

研究職から転職すること自体を具体的に考え始めた方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

研究職から転職したい人へ|後悔しないために考えたい5つのこと

「正しいキャリア」を探すのをやめてみる

研究を続ける。

転職する。

違う職種へ行く。

海外へ行く。

どれが正解なのか。

検索すればするほど、わからなくなることがあります。

それは当然です。

同じ30代でも、大切にしたいものが違うからです。

年収を上げたい人。

研究を続けたい人。

もっと自由に働きたい人。

海外へ行きたい人。

家族との時間を大切にしたい人。

新しいことに挑戦したい人。

どれも間違いではありません。

だから、最後に必要なのは、

「一般的にどれが正解?」

ではなく、

「私は何を大切にしたい?」

という問いです。

それでも、何をしたいのかわからない

ここまで読んでも、

「言っていることはわかる。でも、自分の場合はどうなんだろう」

と思うかもしれません。

それも、とても自然なことです。

キャリアについて考えて。

求人も見て。

自己分析もして。

それでも数か月後、また同じことで悩んでいる。

そんな状態なら、情報が足りないというより、一度誰かと一緒に整理した方がいいタイミングなのかもしれません。

「転職した方がいいですか?」という結論を持ってくる必要はありません。

むしろ、

「今の仕事を続けるのかもわからない」

「何を変えたいのか、うまく説明できない」

「他に何ができるのかわからない」

その状態で大丈夫です。

私自身も、PhDを取得し、製薬会社で創薬研究に携わり、Harvardでの研究も経験する中で、環境が変わるたびに自分の専門性やキャリアについて考えてきました。

Marin Careerでは、答えをこちらから決めるのではなく、

これまで何をしてきたのか。

今、何に引っかかっているのか。

何を残したいのか。

これからどんな生活をしたいのか。

一つずつ整理しながら、その人自身が納得できる次の選択肢を一緒に考えています。

もしこの記事を読みながら何度も、

「これ、私かもしれない」

と思ったなら、一度話しに来てください。

まだ転職すると決めていなくても大丈夫です。

むしろ、「このままでいいのかわからない」というところから、一緒に整理していきましょう。

もしこの記事を読みながら何度も、

「これ、私かもしれない」

と思ったなら、一度話しに来てください。

まだ転職すると決めていなくても大丈夫です。

「今の仕事を続けるのか」 「何を変えたいのか」 「自分にはどんな選択肢があるのか」

うまく言葉になっていないところから、一緒に整理していきます。

仕事・キャリアの迷いをMarinに相談する

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