研究職から転職したい人へ|後悔しないために考えたい5つのこと

研究者 Career & Life

「研究職を続ける?それとも、違うキャリアへ進む?」

研究職からの転職を考えると、**「せっかく積み上げた専門性を捨てることになるのでは?」**と不安になることがあります。

でも、研究職からの転職は「研究を続けるか、すべて捨てるか」の二択ではありません。

この記事では、研究職から転職したいと思ったときに、まず整理したい5つのことを紹介します。

目次

  1. なぜ研究職から転職したいのか?
  2. 研究職で身についた強みは何か?
  3. 専門性を捨てずにキャリアを広げられるか?
  4. 3年後、どんな働き方をしたいか?
  5. 転職を決める前に何をすればいい?
  6. 研究職からの転職に「正解」はない

1. なぜ研究職から転職したいのか?

最初に考えたいのは、

「研究そのものを辞めたいのか、それとも今の環境を変えたいのか?」

ということです。

たとえば、

  • 研究テーマに興味を持てない
  • 評価や待遇に不満がある
  • 将来のキャリアが見えない
  • 働き方を変えたい
  • もっと社会との接点を持ちたい
  • 研究以外の仕事にも挑戦したい

一言で「研究職を辞めたい」といっても、理由によって次の選択肢は変わります。

研究そのものは好きだけれど、今の職場や待遇が合わないのであれば、別の研究室や企業研究職へ移ることで解決するかもしれません。

一方、

「研究以外の仕事も経験したい」

「もっと社会に近いところで専門性を活かしたい」

という気持ちが強いなら、別職種へのキャリアチェンジも選択肢になります。

🌿 Marinのひとこと

「研究を辞めたい?」ではなく、まず**「今のキャリアの何を変えたい?」**と考えてみてください。ここが整理できると、次に見るべき選択肢も変わります。

2. 研究職で身についた強みは何か?

💭 研究者のモヤモヤ

研究しかしてこなかったので、一般企業で評価されるスキルがない気がします。

研究者は、自分の専門知識だけを「強み」だと考えてしまいがちです。

でも、研究を続ける中では、

  • 正解のない問題に仮説を立てる
  • 必要な情報を調べて整理する
  • データから結論を導く
  • 失敗の原因を分析する
  • 複雑な内容をわかりやすく説明する
  • 長期的なプロジェクトを進める
  • 国内外の研究者と協働する

といった力も身につけています。

これらは、研究室の外でも使える能力です。

ただし、転職活動では研究室の中の言葉をそのまま使っても、価値が伝わらないことがあります。

大切なのは、

「何を研究していたか」ではなく、「研究を通じて何ができるようになったか」まで言葉にすること。

たとえば、

「○○に関する研究を5年間行った」

だけではなく、

「仮説設定から実験計画、データ解析、関係者との調整まで一連のプロジェクトを主体的に進めた」

と表現すれば、相手に伝わる情報は変わります。

🌿 Marinのひとこと

研究経験は、研究室の外で伝わる言葉に**「翻訳する」**ことが大切です。「研究しかしていない」ではなく、「研究を通して何ができるようになった?」と考えてみましょう。

3. 専門性を捨てずにキャリアを広げられるか?

研究職から転職するとき、大きな不安の一つが、

「ここまで積み上げた専門性が無駄になるのでは?」

ということだと思います。

でも、専門性を活かす方法は、自分自身が研究を続けることだけではありません。

製薬・ライフサイエンス領域だけを見ても、研究開発以外に、

  • 事業開発
  • メディカル
  • 薬事
  • 知的財産
  • マーケティング
  • 新規事業
  • サイエンスコミュニケーション

など、科学的なバックグラウンドを活かせる仕事があります。

さらに視野を広げれば、コンサルティング、教育、スタートアップなど、研究経験を別の形で活かす道もあります。

💭 研究者のモヤモヤ

博士号まで取ったのに研究を辞めたら、これまでの時間が無駄になりませんか?

🌿 Marinのひとこと

私は、専門性は一つの職業に自分を縛るものではなく、次のキャリアへ持っていける資産だと考えています。

「研究職を続ける」か「専門性を捨てる」か。

その二択ではありません。

専門性を持ったまま、使う場所を変える。

そんなキャリアもあります。

4. 3年後、どんな働き方をしたいか?

転職を考えると、つい、

「研究職から転職できる職種は?」

「どんな会社なら採用してもらえる?」

と求人から考え始めてしまいます。

でも、その前に考えてみてほしいことがあります。

「3年後、私はどんな毎日を過ごしていたい?」

たとえば、

  • 研究そのものを続けたい
  • ビジネスにも関わりたい
  • 海外で働きたい
  • 収入を上げたい
  • 人と関わる仕事を増やしたい
  • 仕事以外の時間も大切にしたい
  • 専門性を別の形で活かしたい

など。

会社名や職種だけではなく、

「どう働きたいか」「どう生きたいか」

まで考えてみます。

🌿 Marinのひとこと

「何になりたい?」で答えが出ないときは、**「3年後、どんな毎日を送りたい?」**に質問を変えてみるのがおすすめです。

5. 転職を決める前に何をすればいい?

まだ「転職する」と決めていなくても、情報収集はできます。

むしろ、迷っている段階だからこそ、小さく動いてみるのがおすすめです。

  • 興味のある職種を調べる
  • 求人票をいくつか読んでみる
  • 他職種・他業界で働く人の話を聞く
  • 自分の研究経験を棚卸しする
  • 求められるスキルを調べる
  • 英語や新しいスキルを学ぶ

転職活動を始めることと、転職を決断することは別です。

💭 研究者のモヤモヤ

まだ転職するかわからないのに、求人を見たり人に話を聞いたりしてもいいのでしょうか?

🌿 Marinのひとこと

もちろんです。情報を集めた結果、**「やっぱり研究を続けたい」**とわかることも、立派なキャリア選択です。

実際に外の世界を少し見ることで、

「これは思っていたのと違う」

「こんな仕事もあるんだ」

「意外と自分の経験を活かせそう」

という発見が出てきます。

キャリアの選択肢は、行動することで初めて見えてくることがあります。

研究職からの転職に「正解」はない

私自身、PhD取得後、製薬会社での創薬研究やHarvard Medical Schoolでの海外研究など、研究を軸にしながら異なる環境を経験してきました。

その中で感じているのは、

キャリアチェンジは、これまで積み上げたものを捨ててゼロから始めることではない

ということです。

これまでの経験を持ったまま、その経験を使う場所を変えることもできます。

研究を続けてもいい。

企業へ移ってもいい。

別の職種へ進んでもいい。

海外へ挑戦してもいい。

一度違う道へ進んで、また研究に戻ってもいい。

PhDや研究経験は、自分を一つの仕事に縛るものではありません。

専門性を武器に、もっと自由にキャリアを選ぶ。

もし今、

「このまま研究職を続けていいのかな」

と感じているなら、まずは次の3つを書き出してみてください。

  1. 今のキャリアで変えたいもの
  2. これからも残したいもの
  3. 次の3年間で得たいもの

🌿 Marinのひとこと

すぐに「転職する・しない」を決めなくても大丈夫。まずは、**「私は次のキャリアで何を変えたい?」**から考えてみてください。

Marin Careerでは、研究職・博士人材を含む専門職の方に向けて、専門性の棚卸しやキャリアチェンジ、海外キャリアなどについて発信しています。

「このままでいい?」から、自分らしい次のキャリアへ。

転職を考え始めると、次に気になるのが「研究職以外でも、自分の経験は通用するの?」ということだと思います。

研究経験を別の仕事でどう活かせるのかについては、こちらで詳しく書いています。

研究職から異業種へ転職できる?研究経験を活かせる仕事と考え方

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