「研究職を続ける?それとも、違うキャリアへ進む?」
研究職からの転職を考えると、**「せっかく積み上げた専門性を捨てることになるのでは?」**と不安になることがあります。
でも、研究職からの転職は「研究を続けるか、すべて捨てるか」の二択ではありません。
この記事では、研究職から転職したいと思ったときに、まず整理したい5つのことを紹介します。
目次
- なぜ研究職から転職したいのか?
- 研究職で身についた強みは何か?
- 専門性を捨てずにキャリアを広げられるか?
- 3年後、どんな働き方をしたいか?
- 転職を決める前に何をすればいい?
- 研究職からの転職に「正解」はない
1. なぜ研究職から転職したいのか?
最初に考えたいのは、
「研究そのものを辞めたいのか、それとも今の環境を変えたいのか?」
ということです。
たとえば、
- 研究テーマに興味を持てない
- 評価や待遇に不満がある
- 将来のキャリアが見えない
- 働き方を変えたい
- もっと社会との接点を持ちたい
- 研究以外の仕事にも挑戦したい
一言で「研究職を辞めたい」といっても、理由によって次の選択肢は変わります。
研究そのものは好きだけれど、今の職場や待遇が合わないのであれば、別の研究室や企業研究職へ移ることで解決するかもしれません。
一方、
「研究以外の仕事も経験したい」
「もっと社会に近いところで専門性を活かしたい」
という気持ちが強いなら、別職種へのキャリアチェンジも選択肢になります。
🌿 Marinのひとこと
「研究を辞めたい?」ではなく、まず**「今のキャリアの何を変えたい?」**と考えてみてください。ここが整理できると、次に見るべき選択肢も変わります。
2. 研究職で身についた強みは何か?
💭 研究者のモヤモヤ
研究しかしてこなかったので、一般企業で評価されるスキルがない気がします。
研究者は、自分の専門知識だけを「強み」だと考えてしまいがちです。
でも、研究を続ける中では、
- 正解のない問題に仮説を立てる
- 必要な情報を調べて整理する
- データから結論を導く
- 失敗の原因を分析する
- 複雑な内容をわかりやすく説明する
- 長期的なプロジェクトを進める
- 国内外の研究者と協働する
といった力も身につけています。
これらは、研究室の外でも使える能力です。
ただし、転職活動では研究室の中の言葉をそのまま使っても、価値が伝わらないことがあります。
大切なのは、
「何を研究していたか」ではなく、「研究を通じて何ができるようになったか」まで言葉にすること。
たとえば、
「○○に関する研究を5年間行った」
だけではなく、
「仮説設定から実験計画、データ解析、関係者との調整まで一連のプロジェクトを主体的に進めた」
と表現すれば、相手に伝わる情報は変わります。
🌿 Marinのひとこと
研究経験は、研究室の外で伝わる言葉に**「翻訳する」**ことが大切です。「研究しかしていない」ではなく、「研究を通して何ができるようになった?」と考えてみましょう。
3. 専門性を捨てずにキャリアを広げられるか?
研究職から転職するとき、大きな不安の一つが、
「ここまで積み上げた専門性が無駄になるのでは?」
ということだと思います。
でも、専門性を活かす方法は、自分自身が研究を続けることだけではありません。
製薬・ライフサイエンス領域だけを見ても、研究開発以外に、
- 事業開発
- メディカル
- 薬事
- 知的財産
- マーケティング
- 新規事業
- サイエンスコミュニケーション
など、科学的なバックグラウンドを活かせる仕事があります。
さらに視野を広げれば、コンサルティング、教育、スタートアップなど、研究経験を別の形で活かす道もあります。
💭 研究者のモヤモヤ
博士号まで取ったのに研究を辞めたら、これまでの時間が無駄になりませんか?
🌿 Marinのひとこと
私は、専門性は一つの職業に自分を縛るものではなく、次のキャリアへ持っていける資産だと考えています。
「研究職を続ける」か「専門性を捨てる」か。
その二択ではありません。
専門性を持ったまま、使う場所を変える。
そんなキャリアもあります。
4. 3年後、どんな働き方をしたいか?
転職を考えると、つい、
「研究職から転職できる職種は?」
「どんな会社なら採用してもらえる?」
と求人から考え始めてしまいます。
でも、その前に考えてみてほしいことがあります。
「3年後、私はどんな毎日を過ごしていたい?」
たとえば、
- 研究そのものを続けたい
- ビジネスにも関わりたい
- 海外で働きたい
- 収入を上げたい
- 人と関わる仕事を増やしたい
- 仕事以外の時間も大切にしたい
- 専門性を別の形で活かしたい
など。
会社名や職種だけではなく、
「どう働きたいか」「どう生きたいか」
まで考えてみます。
🌿 Marinのひとこと
「何になりたい?」で答えが出ないときは、**「3年後、どんな毎日を送りたい?」**に質問を変えてみるのがおすすめです。
5. 転職を決める前に何をすればいい?
まだ「転職する」と決めていなくても、情報収集はできます。
むしろ、迷っている段階だからこそ、小さく動いてみるのがおすすめです。
- 興味のある職種を調べる
- 求人票をいくつか読んでみる
- 他職種・他業界で働く人の話を聞く
- 自分の研究経験を棚卸しする
- 求められるスキルを調べる
- 英語や新しいスキルを学ぶ
転職活動を始めることと、転職を決断することは別です。
💭 研究者のモヤモヤ
まだ転職するかわからないのに、求人を見たり人に話を聞いたりしてもいいのでしょうか?
🌿 Marinのひとこと
もちろんです。情報を集めた結果、**「やっぱり研究を続けたい」**とわかることも、立派なキャリア選択です。
実際に外の世界を少し見ることで、
「これは思っていたのと違う」
「こんな仕事もあるんだ」
「意外と自分の経験を活かせそう」
という発見が出てきます。
キャリアの選択肢は、行動することで初めて見えてくることがあります。
研究職からの転職に「正解」はない
私自身、PhD取得後、製薬会社での創薬研究やHarvard Medical Schoolでの海外研究など、研究を軸にしながら異なる環境を経験してきました。
その中で感じているのは、
キャリアチェンジは、これまで積み上げたものを捨ててゼロから始めることではない
ということです。
これまでの経験を持ったまま、その経験を使う場所を変えることもできます。
研究を続けてもいい。
企業へ移ってもいい。
別の職種へ進んでもいい。
海外へ挑戦してもいい。
一度違う道へ進んで、また研究に戻ってもいい。
PhDや研究経験は、自分を一つの仕事に縛るものではありません。
専門性を武器に、もっと自由にキャリアを選ぶ。
もし今、
「このまま研究職を続けていいのかな」
と感じているなら、まずは次の3つを書き出してみてください。
- 今のキャリアで変えたいもの
- これからも残したいもの
- 次の3年間で得たいもの
🌿 Marinのひとこと
すぐに「転職する・しない」を決めなくても大丈夫。まずは、**「私は次のキャリアで何を変えたい?」**から考えてみてください。
Marin Careerでは、研究職・博士人材を含む専門職の方に向けて、専門性の棚卸しやキャリアチェンジ、海外キャリアなどについて発信しています。
「このままでいい?」から、自分らしい次のキャリアへ。
転職を考え始めると、次に気になるのが「研究職以外でも、自分の経験は通用するの?」ということだと思います。
研究経験を別の仕事でどう活かせるのかについては、こちらで詳しく書いています。


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